13日の大河に「足立遠元」が登場 丹波・青垣に多い「足立姓」のルーツ

2022.03.13
歴史

13日放送予定のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に、兵庫県丹波市青垣地域に多い足立姓のルーツ「足立遠元」が初登場する。俳優の大野泰広さんが演じる。

遠元は、武蔵国足立郡(東京都足立区、埼玉県北足立郡あたり)の武士。両親が源氏の家人で、青垣に足立姓を持ち込んだ山垣城主・足立遠政の祖父。

生年、没年とも正確な記録はないが、頼朝の父・義朝と平治の乱(1159年)を戦うなど、頼朝より年上。文武に優れ、頼朝の信が厚い御家人で、1180年に足立郡を安堵された。鎌倉幕府創立にも主導的役割を果たした。

1184年に頼朝が設けた公文書の作成や管理を行う「公文所」の寄人となった。

遠元には娘が3人おり、1人が北条時政の三男で、政子の弟の時房に、もう1人は畠山重忠、もう1人は後白河法皇の近臣・藤原光能に嫁ぎ、北条氏の外戚、有力な御家人、都の公家と姻戚関係を結んだ。「13人」の1人、安達盛長は、叔父とされる。

孫の遠政が1209年に、鎌倉幕府から佐治庄地頭頭に補せられ、青垣町山垣に城を築いたのが足立氏扶植の始まり。山垣に本城を置いたほか、周辺に出城を配置し、現在の同町佐治、神楽、遠阪を支配するとともに、出城に一族を配置したため、子孫がそれぞれの地区で足立姓を名乗り、増加していった。

鎌倉時代の歴史書「吾妻鏡」では、1207年3月3日に闘鶏会に参加した記述を最後に、資料から名前が消えている。

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