横浜隼人が初優勝 高校女子硬式野球選手権 甲子園ではつらつプレー

2022.08.07
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初優勝を喜ぶ横浜隼人の選手たち=兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で

「第26回全国高等学校女子硬式野球選手権大会」(全国高等学校女子硬式野球連盟、兵庫県丹波市主催)の決勝戦が2日、同県西宮市の阪神甲子園球場で行われ、横浜隼人(神奈川)が開志学園(新潟)を4―3で破り、初優勝した。日差しが残る午後4時過ぎに試合が始まり、延長十回に及ぶ激戦に。後半は照明が灯されるナイトゲームになったが、選手たちははつらつとプレーし、「聖地」を沸かせた。

一回表、1点を先制した横浜隼人だったが、裏の攻撃で逆転を許した。その後、両チーム共にチャンスはつくるものの、1点が遠い「0行進」が続いた。

最終七回表、1点を追う横浜隼人は、二死二塁と後がない状況に追い込まれたが、7番加藤絢子さん(1年)がライトに値千金の同点適時打を放ち、試合を振り出しに戻した。

十回からは、無死一、二塁から始めるタイブレークに突入。横浜隼人は、途中出場の水島来望さん(3年)がセンターに2点適時打を放って勝ち越した。その裏の攻撃を1点で抑え、大会史上最多の出場49チームの頂点に立った。

横浜隼人の田上亜純主将(同)は「チーム一丸となって夏に向けて挑んできたので、その結果が出て良かった」と話した。

閉会式では、大会長の林時彦・丹波市長があいさつ。選手をねぎらうとともに、「来年の夏も女子高校野球の聖地、丹波市から阪神甲子園球場の夢舞台を目指し、高校球児のはつらつとしたプレーで、新たな歴史が刻まれることを願う」と述べた。

同連盟会長で、大会副会長の坂谷高義さんは「素晴らしい決勝戦をありがとう。丹波会場から始まったが、本当に感動した。日本の野球ファンに勇気と希望を与えた」とたたえた。

バックネット裏付近で観戦した、丹波市の女子野球チーム「丹波ベリーエース」の児童は、「自分も試合に出てみたい」と目を輝かせ、「甲子園は広いなと感じた。チームではレフトを守っているけど、みんなフライを捕るのが上手だなと思った」と話していた。

7月22日に開幕した同大会は、30日の準決勝まで丹波市で開催。昨年に続き、甲子園球場での決勝戦で幕を閉じた。

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