「昆虫食」いかが イナゴチョコや素揚げ 高校3年生がイベントで販売

2022.10.29
たんばのお出かけ情報地域

イナゴチョコと素揚げを手にする「昆虫食」グループの生徒イナゴチョコと素揚げを手にする「昆虫食」グループの生徒

「地域ビジネス」を学ぶ兵庫県立氷上西高校3年生が、30日に同県丹波市青垣町佐治市街地で開かれるイベント「丹波八宿青垣の秋」で、昆虫食と丹波布アクセサリーを販売する。生徒たちは「どれぐらいお客さんが来てくれるんだろう。売り切れるといいな」と、期待と緊張を胸に店頭に立つ。

足立大空君(同市青垣中出身)、杉上唯斗君(同市氷上中出身)、後藤宏太君(同)、山本龍志君(同)が、イナゴチョコ、イナゴの素揚げ(塩味)、コオロギせんべい、コオロギチョコレートを各100円で販売する。

虫は食べられるのかと疑問を持ち、ネットで調べた。家畜と比べて成長が早く、餌代もかからず、排出するCO2も少ないなど、同じ栄養を取るなら昆虫の方が環境に優しく、持続可能な開発目標(SDGs)の2番目のゴール「飢餓をゼロに」などに合致することが分かった。

捕まえた昆虫を調理し販売することは、安全性の面からできないことが分かり、調理済みの食用冷凍イナゴ、コオロギを仕入れて販売する。コオロギは粉末で「虫の感じはなく香ばしい」と山本君。杉上君はイナゴを「サクサクで自分は好き」と言う。後藤君は「まずくはないが…」と言葉を濁す。足立君は「新しい物、変わった物が好きな人、虫が嫌いな人にもぜひ食べてほしい」と話している。

アクセサリーを販売する「丹波布」グループ

中垣知里さん、松永美紅さん、足立愛莉さん、本田彩音さん(いずれも同市氷上中出身)は、丹波布と市販の布でつくるコースター(800円)、髪留めのバレッタ(500ー600円)、機すね糸で編んだミサンガをビーズなどで飾ったブレスレット(100ー300円)を販売する。材料は、丹波布の織り手が営む「工芸の店かぶら」(同市柏原町柏原)に提供してもらった。

織り手の工房の数が限られていて、アクセサリー素材の調達が難しい上、布が高価なため、たくさん使うと販売価格が高くなる問題に向き合った。

4人は「アクセサリーにすれば、丹波布を広められるし、買ってもらえる」と、販売を通して地元の国指定選択無形文化財を、より身近に感じてもらいたいと期待している。

午前10時から昆虫食は小山邸、丹波布は佐治来楽館で販売する。

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