グラフィックデザイナー 中川早苗さん(丹波市春日町多利)

2022.10.30
たんばのひと

中川早苗さん

生活に「かわいい」を

「普段の生活にちょっとしたかわいいを」をコンセプトに、カラフルな色彩を取り入れたデザインを施し、「owocowac(オヴォツォーヴァッチ)」の屋号で活動する。丹波市観光協会オリジナルグッズのクリアファイルや、同協会が展開する「丹波花めぐり」の冊子、今年の「黒井城まつり」のチラシのデザインなど、丹波市にちなんだ依頼を請け負っている。

愛知県豊橋市出身。10年間、同市のデザイン会社に勤務し、2015年、結婚を機に丹波市に移住した。「パソコンがあればできる仕事。丹波でもできると思って」と話す。

移住後、営業をかけるにも“つて”がなく、まずは市商工会に足を運ぼうと考えた。ところが、行った先は市観光協会の事務所。市商工会春日支所の建物だが、商工会職員は常駐していなかったため、「せっかく行ったことだし、名刺だけ渡して帰りました」この名刺がきっかけになり、1年後、同協会のクリアファイルのデザインの仕事が舞い込んだ。やがてデザインを気に入った人から依頼が届くようになり、仕事の幅が広がった。

特に指定がなければ、花や動物のイラストを好んで描く。カラフルにすることで、見た人が元気になればとの思いを込めているという。子どもの「あいうえお表」や、子どもが車に乗っていることを知らせるためのステッカーやマグネット、農家の夫、清二さん(37)が営む「丹波わっしょい農園」の出荷用パッケージデザインなども手掛けている。

3児の母。今年生まれた次女をおんぶしながら、デザインに励む。「たくさんの子どもたちが目にするものを手掛けられたら」。37歳。

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