経営者の情熱呼び覚ます アウトドア研修を事業化 「非日常からアイデアを」

2022.10.02
地域

テントの中で経営ビジョンについて和やかに語り合う受講者ら=2022年9月16日午前11時47分、兵庫県丹波市柏原町大新屋で

一般・産業廃棄物収集運搬業などを手掛ける、兵庫県丹波市氷上町の広初サービス(廣瀬昇司代表取締役)が、法人向けアウトドア研修事業を展開しようと準備を進めている。同市の丹波悠遊の森でこのほど、スタッフの研修も兼ねた1泊2日のプレイベント「新経営ビジョン創造キャンプ」を開いた。人材育成コンサルタントを講師に迎えて、秋風と虫の声が心地よい森の中でセミナーや野外活動を行った。参加者らは野外という開放的な空間の中で、凝り固まった人生観や仕事観をリセットし、人間関係や仕事との関わり方を見直すひとときを過ごした。

「新たな方向性に確信を持ちたい」「本当に大切にしたい価値観を確認し、それに基づいて行動したい」「チームワーク力、問題解決力を向上させたい」などと願う経営者や経営幹部を対象に、「自然とつながる、自然が育む」をテーマに、アウトドア活動と研修事業を併せ持つ独自のプログラムを展開する。

プレイベントでは、株式会社「いっぽまえ」(本社・大阪市)の代表取締役、伊達将人さん(49)を講師に、自身の思考癖に気づき、成功習慣が身に付くという「7つの習慣ボードゲーム」を体験。成果が上がる習慣法則のノウハウを学んだほか、自分のイメージを具現化できることなどを体感した。

また、たき火を囲んで経営ビジョンなどを語り合う熱い夜を過ごし、翌朝は森の中をウオーキングしたり、自身で作ったキャンプ飯に舌鼓を打ったりしてリフレッシュ。コミュニケーション力を高める講座なども体験した。

スタッフには廣瀬さんのほか、キャンプ料理担当の藤原純子さん(53)、日本山岳ガイド協会認定登山ガイドの中辻郁美さん(40)が在籍する。

キャンプ場から出勤するほどのアウトドア好きの廣瀬さん(53)が、▽幸福度の向上・ストレスの軽減▽業務の生産性向上▽アイデアや創造性の向上―など、感じているメリットを事業に結び付けた。

廣瀬さんは、「オフィスから飛び出し、日常から解放された空間だからこそ生まれるアイデアやビジョンがある。経営者としての情熱を呼び覚まし、新たなビジョンをつくり出すお手伝いができたら」と話している。

中辻さんは「まずは主催者が楽しめないと参加者が楽しめるわけがない。いろんな分野の方々と関わり合って、経営者のほかにも親子を対象にしたり、サウナやキャンプ飯教室を開いたりと、野外を舞台にいろんな企画をしていきたい」と意気込んでいる。

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