放置柿を商品化 ジャムとチップス販売へ 「もったいない」生かす

2023.03.24
地域

不要柿を使って開発した柿ジャムと柿チップス=兵庫県丹波市氷上町朝阪で

もったいない食材の有効活用として柿に注目し、ジャムとチップスを開発した兵庫県丹波市の「生かそう丹波の食グループ」(岸孝明代表)が25日、氷上PA丹波いっぷく茶屋(同市氷上町本郷)で開かれる物産展「茶々っといっぷくフェア」で両商品を販売する。ジャムは150グラム入り、チップスは30グラム入りで共に250円。

栄養豊富ながら、食生活の変化から放置されたまま顧みられず、獣害を呼び込む不要柿の提供を、市民に呼び掛けた。収穫は自分たちで行い、メンバーの山本浩子さんが営む「ひろちゃん栗園DE八百屋さん」の加工場で調理した。

18日には、同市山南町の家庭菜園グループ「どんぐりグループ」の女性ボランティアの手を借りてジャム作り。冷凍保存していた柿の種を取り、ミキサーにかけてから砂糖やレモン果汁などと煮詰め、仕上げにシナモンなどを加えて瓶詰めした。

レシピ開発は、栄養学が専門の和歌山大学名誉教授の細谷圭助さん(77)=同市柏原町=が担い、試作を重ねた。「一般的なジャムより甘さを抑えた」と言う。

岸代表(74)=同町=は、「もったいない食材をみんなで使えるようにしましょうよ、が狙い。売るときにレシピを付けて渡す。放置柿が使われることで、われわれの目的が達成される」と話している。

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