柳生新陰流、二天一流… 古武道はじめません? 移住者が教室開講

2023.05.29
地域

稽古に励む古武道修猷館藍水会=兵庫県丹波篠山市福住で

兵庫県丹波地域では珍しい古武道の教室が地域コミュニティ活性化施設「SHUKUBA」(同県丹波篠山市福住、旧福住小学校)体育館で開かれている。古武道を習っていた移住者が丹波篠山でも広げたいと、昨年10月に開講。「共に伝統流儀を守り、後世に受け継いでいただきたい」と入門者を募っている。

古武道修猷館藍水会福住道場。徳川将軍家に認められ、「天下一の兵法」と呼ばれた剣術「柳生新陰流」を中心に、宮本武蔵が流祖の「二天一流」、戦前の尋常小学校や女学校で伝えられた「穴澤流薙刀」、少林寺拳法に影響を与えた「中澤流護身術」などを教授している。剣術は袋竹刀や居合刀で稽古している。1カ所でさまざまな古武術を学べるのは珍しいという。

 

「自分を高めていける」と話す尾本さん。尾本さんの移住を機に開講した

いずれも市内在住で、16代宗家の阪下藍水代表師範(45)、15代宗家の光武勢州さん(44)が指導。京都、大阪、広島からも門下生がおり、計7人で活動している。同会西宮道場に通っていた尾本直久さん(52)が昨年9月に福住に移住したのを機に、福住道場を開設した。

阪下代表師範は「居合道に興味があったのがきっかけ。昔の人が実際やってきたことを体験できるのが魅力。いつのまにか、古武術にのめりこんでいった」と言い、光武さんは「精神面も鍛えられ、自分の一つの指針にもなる」と魅力を語る。

以前は実業団でバスケットボールをしていた尾本さんは「古いものが好きだったので6年くらい前に始めた。誰かと競うこともなく、自分を高めていけるのが魅力」と語る。

稽古は月に2回程度、日曜の午後3―6時。

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