親子丼にパン、洋菓子― 古民家で飲食店開業へ スタッフの9割は子育て中のママ

2023.06.15
地域観光

看板メニューの親子丼セットや「幸せたまごのクリームパン」

兵庫県丹波篠山市西谷の古民家を改修し、親子丼や卵かけご飯、パンに洋菓子とさまざまな飲食が楽しめる店「旭や」が17日にオープンする。親子丼は銘柄鶏「丹波赤どり」を使い、卵かけご飯やクリームパン、洋菓子の一部には、青い卵で知られる、南米チリ原産で、丹波篠山育ちの希少な鶏「アローカナ」の卵を使うなど、こだわりがたっぷり。スタッフの9割が子育て中の母親で、店内で託児しながら働くという点も特徴。同店は、「『丹波篠山を盛り上げる』という大きな目的に加えて、働きたいお母さんの受け皿として、スタッフもお客様も子どもたちを温かく見守るような店にしたい」と話している。

地場産の旬の野菜などを使った総菜やみそ汁などが付いた親子丼セット(小・1000円、中・1700円、大・2000円)や、アローカナの卵を使った「幸せのたまごかけご飯」のセット(1日5食限定、1500円)、同じく「青いたまごの幸せクリームパン」(240円)、「幸せたまごの本格フィナンシェ」(250円)などがメイン。ほかに数種類のパンや洋菓子、同店オリジナルのブレンドコーヒー(550円)や、チョコレートパフェ(500円)などもある。

親子丼は、だしを利かせた優しい味わいが特長。アローカナの卵で作ったクリームパンや洋菓子は、濃厚かつさっぱりした味わいがくせになる。パンなどは店内で食べることもできる。

築120年の古民家で、古き良き風情を残した。座敷とテーブル席のほかに、親子が気兼ねなく訪れやすいようにと、広いキッズスペースも設けている。

運営するのは、同市細工所の「アワケンコンサルタント」(粟野絢也社長)。同社事業推進部長で、自宅でアローカナを飼育している北村仁さん(49)が手がける。親子丼の専門店の開業を計画していた粟野社長が、物販と飲食での起業を考え、子どもが同級生というつながりがある北村さんに白羽の矢を立てた。

17日にオープンを迎える「旭や」とスタッフたち=兵庫県丹波篠山市西谷で

スタッフ集めでは、北村さんの妻で整体師の京子さん(44)が活躍。市の産後ケア事業で母親らに整体を施しながら交流する中で、出産後も「働きたい」という人が多くいることを知り、声をかけた。

親子丼などを調理するのは、料理教室を開いたり、雑誌にレシピを掲載したりしている料理研究家、田原麻里さん(39)。パンはホテルや神戸の有名店に勤務した経歴を持つパン職人、生熊亜矢子さん(40)、洋菓子は生熊さんの元同僚でパティシエの横田純苗さん(40)が担当する。

生熊さんは、「そろそろ仕事をしたいと思っているところに誘ってもらった。とてもありがたい」と言い、「子どもたちも安心して食べられるパン」をテーマに腕を振るう。

京子さんは、「子どもと一緒にご飯を食べに行くと、泣いたりして、周りの人に『ごめんなさい』と思うことがある。ここではそんなふうに思わず、周りの人も優しく見守れるような店にしていけたら」とほほ笑む。

仁さんは、「びっくりする才能や技術を持ったお母さんが多い。母親にとって育児で社会と縁がなくなるのはつらいこと。子どもと一緒に働けるという新しい形を作りたい」と意気込み、「この土地で新しいことに挑戦し、全国、世界に丹波篠山の素晴らしさを発信していきたい」と気合を入れている。

当面の営業時間は毎週水、木、金、土曜日の午前11時―午後3時。

関連記事