「ワイルドラン」再び 収穫に間伐、作物背負って走る 「地域の宝」マップに

2023.08.19
地域注目

「地域活性化」を合言葉に「山賊ワイルドラン」への準備を進める大学生と児童たち=兵庫県丹波篠山市本郷で

ワイルドな走りが帰ってくる―。兵庫県丹波篠山市内を会場に9月30日―10月1日、1泊2日のマラソンイベント「山賊ワイルドラン&炎の宴in丹波篠山」が開かれる。昨年、初めて開催された企画の第2弾で、約22キロのコースを走りながら、黒枝豆の収穫や間伐作業を体験し、農作物やまきなどを背負って走る新感覚のファンラン。主催者は、「手作り感満載で、昨年よりもパワーアップし、さらに地域の人たちと交流を楽しみつつ、いろんな輪が広がればうれしい」と参加を呼びかけている。

対象は16歳以上で、4人1組でチームをつくって参加する。

初日の午後3時から同市西紀北地区のキャンプ場「やまもりサーキット」(遠方)で「前夜祭」を開催。参加者同士でたき火を囲み、シカの丸焼きや郷土料理、地酒に舌鼓を打ちながら、地元住民との交流を楽しみ、テントで一夜を過ごす。

翌日午前9時からランをスタート。西紀北小学校の児童たちが協力し、それぞれが思う地域の「宝」を落とし込んだ地図を手にスポットを巡る。西紀地区を南下し、「八百材舎BASE」(倉本)で間伐体験。仕入れたまきを背負って走り、NPO法人・バイオマス丹波篠山に納品する。

さらに、ささやまサイダーを飲んだり、早生品種の黒枝豆の収穫、米などを買ったりしながらゴールとなる大沢の公園を目指す。

神戸市を拠点に産官学民連携事業を手がける「リベルタ学舎」(湯川カナ代表)などでつくる実行委員会が主催。昨年に続き、神戸学院大学現代社会学部で地域デザインを研究するゼミの学生らも共催する。

学生らはこのほど、西紀北小学校を訪問。イベントの趣旨を説明し、5、6年生と共に宝の地図を作るための調査を行った。学生らが「地域活性化って分かる?」と尋ね、「地域を元気にしたり、盛り上げたりすること」と答えた児童たちに、「マラソンに来る人たちに地域の魅力を発信するため、みんなの力を貸して」と呼びかけ、児童たちの案内で栗園や川、寺、神社など、お勧めスポットを巡った。今後、児童たちの夏休みの宿題としてスポットをまとめて地図にする。

同小の5年男子は、「僕たちが作った地図を活用してもらって、面白いイベントにしてほしい。ヤバいくらい人が来てくれたら」とにっこり。同大の3回生男性は、「前回、4回生が作り上げたものをさらにグレードアップする。丹波篠山の魅力を伝えられるアクティビティを行い、地域の役に立てれば」と意気込んでいる。

定員100人で先着順。参加費は1万6500円で、前夜祭の食事代など含む。インターネットサイト「スポーツエントリー」「ランネット」から申し込む。締め切りは9月23日。

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