白熱「はだか祭り」 男たちが体張る”奇祭”4年ぶり奉納 勇壮に健康長寿祈る

2023.11.03
地域注目

にぎやかに子どもを胴上げする「裸衆」たち=2023年11月3日午後1時18分、兵庫県丹波市青垣町遠阪で

兵庫県丹波市の無形文化財に指定されている奇祭「はだか祭り」が3日、同市青垣町遠阪の熊野神社(金子峰代宮司)で奉納された。新型コロナウイルスの影響で4年ぶり。上裸で、腰に白いさらしを巻いた「裸衆(はだかしゅう)」の男たちが体を張り、勇壮に健康長寿を祈願した。奇祭を一目見ようと、写真愛好家ら多くの来場者が訪れ、境内は熱気に包まれた。

裸衆には小学3年生から70代後半までの26人が参加。地元だけでなく、大阪や広島からも参加があった。

舞堂で体をぶつけ合う裸衆たち

4組に分かれて川で身を清めた後、「ヨイサ」「オイサ」と声を出し、駆け足で境内の舞堂へ。舞堂へ入れまいと、先に到着して待ち受ける裸衆とおしくらまんじゅうのように体をぶつけ合った。舞堂から本堂を7回半往復する間には、胴上げや、「ヨイサ」「オイサ」と声を上げながらの体のぶつけ合い、輪になって回る肩の組み合いが始まった。最後はサカキを奪い合った。

見学に訪れた、地元の100歳の女性は「おかげをもらえそう。とても勇壮」と感心していた。

額に汗を輝かせながら、勇ましく体をぶつけ合う裸衆たち

裸衆を務めた地元の小学4年生は「胴上げされて楽しかった。男として強くなれた気がする」と話した。同祭り保存会の足立計喜会長(70)は「4年ぶりで裸衆の参加があるか不安だったが、多くの人が参加してくれてありがたかった。元気な人から、元気を分けてもらえた気がする」と笑顔だった。

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