群生地として知られる国道429号青垣峠(兵庫県丹波市青垣町)のミツマタを愛でてもらおうと、丹波市内の山の植物など、山の恵みの活用を研究するグループが17日午前10時―午後3時、初の「奥丹波ミツマタ祭り」を、奥丹波森林浴場(同市青垣町大名草1320)周辺で開く。蒸留や、山に関係する飲食ミニバザーを予定している。
スギが多い同峠の山肌を黄金色に染めるミツマタは、写真愛好家の格好の被写体で、毎年多くのカメラマンが撮影に訪れている。道路から花が見られるものの、同国道は道路幅が狭く、車を止めてゆっくり観賞することが難しかった。
密集して咲く花を楽しんでもらおうと、奥丹波ボタニカル研究所(三輪邦興代表、5人)が企画。会場の奥丹波森林浴場は、アマゴ料理店、アマゴ養魚場「三渓園」跡地。メンバーが整備中の私的自然公園を、この日限定で駐車場として開放する。
来年の本格開催に向け、今年は試行年の位置付け。同研究所は、ミツマタの花の蒸留実験のほか、クロモジの精油と芳香蒸留水でルームスプレー作り体験(要予約、2000円)や芳香蒸留水をブレンドした「森の香りジュース」、食べられる木の実を使った菓子、鹿肉のフリッターなどを提供する。
三輪代表(74)は、「加古川源流の秘境感ある場所。道路の両側で花が楽しめる。『山』を楽しみに来てもらえれば」と来場を呼びかけている。
雨天中止。