「アート×音楽」の初イベント 地元出身の若者ら企画 作品販売にステージも

2024.06.05
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アートと音楽を融合させた初の野外イベント「たんばセッション」への来場を呼びかける実行委員会のメンバー=兵庫県丹波市柏原町柏原で

20歳代の兵庫県丹波市在住、出身者らが実行委員会をつくり、8、9日午前10時―午後5時、アートと音楽を融合させた初の野外イベント「たんばセッション」を丹波の森公苑(同市柏原町柏原)で開く。芝生広場で全国各地のアート作家約90組がブースを出店し、アマチュア、プロのミュージシャン計10組がステージを披露する。丹波市で生まれ育ち、実行委員長を務める山口真平さん(26)は「若者がアートに触れるきっかけを。全世代が楽しめるフェスにしたい」と意気込む。入場料300円。学生と17歳以下は無料。

木工や陶芸、ガラス、金属、染色といった多彩なジャンルのアート作家が軒を連ね、家具や食器、アクセサリーなどを展示販売する。ろくろを使った陶芸作品の成形や陶磁器の絵付け、ペンキや絵の具を使ったお絵描き体験など、小さな子どもでも楽しめるワークショップも催す。

音楽ステージでは、8日は柏原高校の生徒など地元のアマチュアミュージシャン5組が、9日は京阪神や宮崎から5組のプロミュージシャンが出演する。飲食ブースもあり、市内外から十数店が出店する予定。

毎年秋に丹波年輪の里で工芸作家の展示販売イベント「アート・クラフトフェスティバル」が開かれ、2日間で2万人近くが来場するにぎわいを見せる。一方で、実行委員会のメンバーや出店作家が高齢化する課題を抱えていた。

そこで、同フェス事務局を務める地元の陶芸家、芥川清さん(61)が、同様のにぎわいを生み、若者も呼び込める新たなイベントを開きたいと、広告業を手がける山口さんに相談。山口さんは地元出身の同級生らに声をかけ、芥川さんも含めて7人で実行委を立ち上げた。

「―セッション」は来年以降も毎年開く構想。地元の高校生にもステージ出演や運営スタッフなどで関わってもらい、持続可能な運営体制の構築を目指す。入場料は貯蓄し、著名なミュージシャンを招く際の出演料に充てるという。

実行委員で、いずれも丹波市出身の小山拓希さん(26)は「市外に出た人が丹波に帰ってくるきっかけをつくり、市全体に盛り上がりを」と張り切る。渡邊祐輝さん(27)は「都会にはない、緑豊かな丹波の空気を感じてほしい」と話す。

雨天決行。石川県能登半島地震で被災したアート作家を支援する募金活動も行う。イベントの詳細は、ホームページやインスタグラムから。

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