兵庫県丹波市の氷上高校で、運動部の生徒が夏場の熱中症を予防する知識を身に付ける講習会があった。神戸国際大学リハビリテーション学部准教授・南場芳文さんが講師を務め、体内の水分が不足することで引き起こされる熱中症のメカニズムを解説し、小まめな水分補給の重要性を伝えた。
同校は毎年、新チームが発足する夏場に、熱中症に対する知識を知った上で主体的に練習メニューを考えてほしいと、講習会を開いている。
1、2年生を中心に52人が参加。南場さんは、汗によって水分を失うことで体温調整が難しくなり、身体機能が失われる熱中症の仕組みを伝え、「水分がほんの数パーセント失われただけでパフォーマンスが下がり、死に至ることもある」と注意を呼びかけた。
大量に「がぶ飲み」すると、多くが尿として排出され、血流の流れが変わるリスクがあると伝えた。身体機能を維持するためにも15―20分ごとの水分補給を勧めた。
水分補給時間の確保に向け、グループを組んで入れ替わりながら練習したり、サッカーの試合のように気軽に水分補給ができる場所を設けたりする方法を紹介した。
剣道部の2年生は「熱中症と水分の関係性を知れた。これからさらに暑くなるので、できるだけ小まめに水分補給をしていきたい」と話した。