自然の中で素の自分解放
篠山チルドレンズミュージアム(ちるみゅー、丹波篠山市小田中)の指定管理者、一般財団法人・ポジティブアースネイチャーズスクール(PENS、京都市)の職員。さまざまな自然体験プログラムを提供している団体で、ちるみゅーでは、来館者の親子が里山でのひとときを満喫できるワークショップやイベントを企画・運営している。
先月開催した「たき火まつり―ハロウィン・ナイト」の来館者数は1200人を超える盛況だった。とっぷりと日が落ちた会場でお化けに扮した子どもたちによるファッションショーに歓声が上がり、芝生の広場に設置した70台ものたき火台で来館者が揺らぐ炎を囲みながら、飲食やおしゃべりを楽しんだ。「来館者からも飲食の出店者からも、たくさんの『いいね』をいただけて何より」と笑顔を見せる。
石川県金沢市、湯涌温泉の町出身。幼少の頃から父に連れられ渓流釣りに没頭した。その影響もあって水族館の飼育員にあこがれ、水生生物について学べる専門学校に進学。卒業後、多彩な野外活動プログラムなどを展開するNPO法人に勤務したのち、PENSへ転職。活動拠点はちるみゅーのほかに京都や大阪にもあり、行ったり来たりの日々を送っている。
「自然体験を通して、子どもたちに挑戦することを強要したり、大人が考える理想を押し付けたりはしたくない。素の自分を解放でき、心地よい居場所が自然の中にあるということを体感してほしい」と言い、「優しい自然に広い空、京阪神から遠過ぎず近過ぎない。そんなちるみゅーは、自分のやりたいことが具現化できる場所」。24歳。