丹波ゆめタウンでのイベントで、「ちぃ。」と会話する来場者＝兵庫県丹波市氷上町本郷で

兵庫県丹波地域生まれのバーチャルユーチューバー（Ｖチューバー）の「あいさきちぃ。」（以下、「ちぃ。」）が９日、ユーチューブライブを初めて配信し、デビューした。口癖の「骨のあるやつはいねーのか！」と第一声を放って配信をスタートさせた。今後、週２回ほどのライブ配信をするなどして地域の魅力を発信していく。

Ｖチューバーは、生身の人間の代わりにアニメのようなキャラクターを使って配信する人。ライブ配信では、視聴者がリアルタイムでコメントでき、「ちぃ。」がそのコメントを読み上げるなどしてコミュニケーションを取った。

「ちぃ。」は、「発掘調査報告書」と名付けた自己紹介文を映し出し、「１億１０００万年前の地層から発掘された人型恐竜」「家族を探す中で出合った野球やアニメにハマる」「トップアイドルとしてステージに立つことで、いつか家族と出会えると信じている」などと紹介した。

丹波市のマスコットキャラクター「ちーたん」とは「長い付き合いの友だち」とし、「まさかコラボなんてあるかも」などと上機嫌。今後の配信では、視聴者とのやり取りで“雑談”をしたり、ゲームを楽しんだり、歌を歌ったりするという。

デビュー直前の８、９の両日には、丹波ゆめタウンでイベントを開催。来場者が塗り絵をしたり、缶バッジ作りを楽しんだりしたほか、人数限定で「ちぃ。」と会話できるコーナーもあった。「ちぃ。」と会話した市内の６年生児童は、「声がかわいい。事前にあった配信でコメントしたら、覚えていてくれてうれしかった」と笑顔。「私の推しです」と目を輝かせた。

映像制作会社「ＩＺＡＮＹ」（兵庫県丹波市氷上町、垣崎辰徳社長）が開発。同社と「ちぃ。」は芸能事務所と所属タレントのような関係。垣崎社長は「２月のデビュー会見後、高齢者施設や障がい者施設などから多くの問い合わせがあった」とし、「『ちぃ。』が友人として接するのが癒やしになりそうと、魅力を感じてくれているよう。他市のイベントに出演したり、海外へ発信したりできれば」と話していた。