兵庫県丹波篠山市出身の中森俊介投手が所属するプロ野球・千葉ロッテマリーンズと連携協定を結んでいる市が6日にZOZOマリンスタジアム(千葉市)で開催する冠協賛試合「丹波篠山黒豆ナイター」で、丹波篠山市立多紀小学校6年の黒田璃空さん(11)がファーストピッチ(始球式)に臨む。黒田さんは中森投手が野球に励んだ篠山東野球少年団に所属。団員の減少で来年度の存続が厳しくなる中、黒田さんは、「とっても悲しいけれど、自分がチームを代表してマウンドに立ち、少しでも野球をしたい人が増えることを願っている」と話す。
当日は名前が入った特製ユニホームを着て、数万人のファンが見守る大舞台に立つ。対戦相手は福岡ソフトバンクホークス。
市が募集していたファーストピッチには計23人が応募。市長らが応募動機などから選考した。
小学1年生から野球を始めた黒田さんは、右投げ右打ちで守備はピッチャーとサード、1番バッターを務める俊足好打の選手。「特に打撃が楽しい」と野球の魅力を語る。
チームは現在12人が所属しているものの、6年生が7人。引退すると9人そろわないため、来年は存続が難しい。
そんな中、黒田さんは応募動機に、「篠山東野球少年団の1期生である中森選手を誇りに思っている。ぼくも中森選手のようにかっこいいピッチャーになり、将来はプロ野球選手になって活躍したい」と、愛すべきチームと憧れの大先輩へ、募る思いをしたためた。
投球権を贈呈した酒井隆明市長は、「今年の中森投手は1軍どころか、オールスターにも出場しており、5回目となる黒豆ナイターで初めて投げてくれる可能性がある。後輩として元気の良いピッチングを見せてほしい」と激励。母の逸美さん(38)は、「チームプレーが大切な競技。野球を始めてから、人を思いやる気持ちが芽生え、成長したなと思います」とほほ笑み、「本番は思いっきり投げてほしい」とエールを送っている。
黒田さんは、「緊張するかもしれないけれど頑張りたい。もちろんストライクで」と気合を入れている。



























