趣味で南国果物の栽培に取り組んでいる兵庫県丹波市柏原町田路の上田忠雄さん(83)のビニールハウスで、沖縄などで栽培されているドラゴンフルーツが開花した。挿し木をしてから5年、「今年咲かんかったら抜こうと思っていた。思っていたより花が大きい。何とも言えんうれしい気持ち」と喜び、結実を待ちわびている。
熱帯地域が原産のサボテン科の植物。果皮が竜のうろこのように見えることから、その名が付いた。
お隣の丹波篠山市に南国果物を育てている人がいるのを丹波新聞で知り、剪定で出た「ドラゴン―」の枝を譲ってもらった。家庭菜園内のハウスで1メートル以上の丈に成長したものの、一向に咲く気配がなかった。
今夏、特別な世話をしたわけではないが、8月23日につぼみを3つ見つけた。花は夜開き、朝しぼむ。その後、満開になり、珍しい大輪の白い花を家族と観賞した。
花の中心の「ヒトデのような」(上田さん)めしべに、はけで花粉を付け人工授粉した。収穫まで1カ月以上かかる。
上田さんは2021年にバナナ、昨年はパイナップルの収穫に成功した。「マンゴーはうちのハウスでは育てていない。ドラゴンフルーツが取れたら、私の南国シリーズが完成する。やったー!という感じ」と満面の笑みを浮かべた。


























