兵庫県丹波市の特産品、丹波大納言小豆の生産に力を入れる「なかで農場」(同県丹波市、中出靖大代表)が、小豆の不良品や異物を取り除く色彩選別機の導入に当てる費用をインターネット上で募るクラウドファンディングに挑戦している。現状、12月に収穫した小豆の選別は外注やアルバイトに頼っており、翌年の4月末までかかっているという。選別機を導入することで、半分ほどの期間にまで短縮可能で、作業効率を上げて品質の安定につなげる。中出さん(46)は「時間がかかる選別を内製化することで、丹波大納言小豆生産の衰退に歯止めをかけたい」と話し、協力を呼びかけている。
同農場の今年の丹波大納言小豆の作付面積は13ヘクタールほどあり、年間収量は8トンほどと、市内の個人農家ではかなり多い。選別が遅れると、虫がわいて品質を落としたり、小豆と並ぶ主力の米の田植え作業にも影響を与えたりする。
導入予定の色彩選別機は、画像で割れや虫食い、色の良し悪しを判別。4月末までかかっていた選別が、2月中には終えることができるほどの処理能力があるという。
選別が早くなることで、品質の安定化による丹波ブランドの信頼性向上や、選別にかかる人手の軽減、品質管理を内製化することで持続可能な農業経営の実現につなげる。中出さんは「単なる機械投資でなく、地域農業の未来を守るための種だと思っている」とする。
支援は5000円から受け付ける。特典は、同農場産の新米コシヒカリや、丹波大納言小豆の加工商品などを用意している。詳細は専用サイト「キャンプファイヤー」へ。10月26日まで。


























