
体が自然と動く音楽を
本名・山根良子。大阪市出身。プロの演奏家として中国を中心にアジアを舞台に活動する傍ら、2018年に移住した丹波市では、イベントへの出演や司会業、ラジオパーソナリティーなどを通して、外の目から見た丹波の魅力を発信し、地域の人たちとつながりを楽しんでいる。
鍵盤楽器との出合いは、友人宅でオルガンを触った5歳の時。それ以降、道を究め、20歳を過ぎる頃にはエレクトーンのデモンストレーターとして各地のイベントなどで演奏。一時のブランクをへて作曲を勉強するようになったのを機にピアノに転向し、派遣社員をしながら大阪市内のライブハウスに出演。自身のマネジャーや客との縁に恵まれ、中国、韓国、台湾、マレーシアなど演奏の場がアジアへと一気に広がった。
ただ、次第に中国の大都市や大阪のネオン、喧噪に疲れ始める。丹波市国際交流協会の催しに出演したのはそんな頃だった。自然豊かな丹波の雰囲気が気に入り、ステージで「ここに住みたい」と話すと、それが現実になった。単なる「拠点」となるはずが、ご近所さんに始まり、同協会、FM805たんばなど「人とのつながりは、こんなに発展していくものなのか、と痛感している」と笑う。
確かな技術と練習量は確保しながらも、「それをひけらかすだけの曲は弾きたくない」。大好きなおしゃべりで場を和ませ、観客をステージに上げて一緒にピアノを弾いたり、踊ったりと、体が自然と動きだすような、音楽の楽しさを体で感じるステージを繰り広げる。「まだ、青垣、市島、そして丹波篠山市で舞台を踏めていない。目標は『丹波制覇』」と、また笑顔を弾けさせた。49歳。


























