里親支援センター職員 山本佳奈さん(宝塚市)

2025.10.05
たんばのひと

里親になりませんか

親の病気や死亡など、さまざまな事情で家族と離れて暮らす子どもを受け入れる里親制度の周知や、里親の開拓、研修など里親に関する包括的な業務を行っている里親支援センター「ウェルこころ」(川西市)のスタッフ。一人でも多くの子が温かな家庭で健やかに育つことを願い、丹波、北摂地域で活動している。
「家庭養護優先」の原則があるものの、社会的養護が必要な子の多くが施設で暮らしている。子が自立、または実親の環境が整うまでの間、子を育てる「養育里親」を増やそうとしている。関心を持つ人を増やし、里親になろうとする人が県に登録できるよう寄り添い、里親になった後も相談に乗る。
家庭養護の良さを夕食のカレ
ーライスに例える。「余ったら次の日もカレー、それでも余ったら3日目はカレーうどんにする。こういう感じが、施設にない家庭感。特別なことをしなくても、温かな愛情を注いでもらえたら」
2児の母。子に関する事件が目に留まるようになり「何かできないか」の思いが募り、この職に就いた。目に見えない価値を伝える啓発に難しさを感じつつも「全員に制度を知ってもらい、理解を深め、関心を持つ人が現れるのを待つ」と考えている。
養育家庭への子の委託率は昨年度、県平均で29・8%。丹波地域は、19組の里親登録のうち11家庭で子が暮らしている。
11月6日午後1時半から県柏原総合庁舎で説明・相談会を開く。昨年は6組もの参加があった。実子の有る無しにかかわらず、養育里親になる人はなる。「説明を聞きに来てもらえれば」。ウェルこころ(072・755・7118)。

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