JR加古川線(西脇市駅―谷川駅)維持・利用促進地域協議会(藤原悟会長)が8日、兵庫県丹波市山南町谷川の山南住民センターで、利用者増に向けた取り組みの成果を報告し、さらなる利用に向けた機運を高めるための催しを開いた。「JR加古川線もっと乗ろうやない会」と銘打ち、関係者や地域住民ら80人ほどが来場。これまで取り組んできた種々の利用促進策や、JR西日本が同駅間の利用者増を狙い、大阪・関西万博期間中(4月13日―10月13日)に2往復増便した実験の効果を図ろうと利用者数を調査したところ、1・62倍に増えたと報告した。
同協議会は、両駅の沿線にある同県西脇市と丹波市の3地域団体(比延、黒田庄、久下)で組織。延べ200人が実際に乗車して調査に当たった。増便実験期間のうち延べ114日間で、午前5時台と午後8時台以降を除く全便に乗車して調べた。高校生の通学時間帯は、高校生から報告をもらった。
詳細な人数は今後、精査するとしたが、利用者数の伸びは調査開始直後の週を「1」とすると、最終週は「1・62倍」になった。とりわけ、9月以降の伸びが顕著だった。
これまで、乗車を呼びかける懸垂幕や横断幕を各地に掲示したり、地元や県民局らと連携した「リレーマルシェ」など各種イベントを実施。駅から周辺散策がしやすいよう、折り畳み式レンタル自転車を購入したりもしてきた。
JR西日本の調査でも、両駅間の昨年の一日平均輸送密度は293人。21年の207人から1・4倍に増えている。
藤原会長は「増便の効果はあると思う。本数が増えたことで、利用者増につながった。特に調査の最後の方で、多く乗っていただいていたという実感がある。今後もJRに加古川線を残してほしいと呼びかけたい」と言い、「重要視しているのは、(加古川線を)未来につないでいくこと。次の世代に地域の橋としてつないでいきたい」とした。


























