子の歯磨きのこつ絵本に ベテラン歯科衛生士が出版 大人向けガイドブックも

2025.11.30
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歯磨きのこつを分かりやすく伝える絵本を手にするさわさん

歯科衛生士のさわゆきこ(澤由起子)さん(52)=丹波篠山市=が、30年以上の経験から得た歯磨きのこつを分かりやすく伝える絵本「ぬるぬるバイキン やっつけろ!」を自費出版した。子どもへの仕上げ磨きの終わり方が分かれば歯磨きの精度が上がる、と舌ざわりで「ぬるぬる」「ざらざら」を確かめる「舌感チェック」を推奨する内容。「自分で『ここがぬるぬる、ざらざらするから磨いて』と言える子を増やしたい」と話している。大人向けのガイドブック「みがいてって子どもから言い出す『魔法のハミガキ習慣』」も出した。

歯磨きが嫌いな主人公のみっくんがお菓子の国でむしばきんぐとその子分に出会う。むしばきんぐの国(口の中)に招待されたみっくんは、口の中のぬるぬるの原因が、ばい菌のうんち(歯垢)だと知る―というストーリー。

膝の上に子どもの頭を乗せ、口の中を覗き込むようにして仕上げ磨きをする人が多いという。「子どもからすると、親の顔が逆さまになり、しかも必死に磨く表情が怖く見えるはず」と笑う。自身の体験からも「父が力任せに磨くので痛くて、痛くて」と振り返り、「歯磨きが、もっと楽しい親子の時間になったら良いな」との思いから制作に至った。

親子で向き合って歯を磨く方法を推奨。ぬるぬる、ざらざらを取るのが歯磨きの本来の目的との考え方に立ち、「なんとなく」になっている“歯磨きの終わり方”を明確にすることにポイントを置いた。

親がやみくもに磨くよりも、子どもが自身で舌感チェックを行い「ここを磨いて」と言えれば、「コミュニケーションの時間になり、より手軽になるのでは」と提案。「大人も含め、自分はこうした方がぬるぬるが取れる、こうした方が磨きやすい、と自分で考え、気づくことが大事で、達成感があり、習慣化する。皆さんにそのヒントを渡したかった」と話す。

ガイドブックでは、歯磨きができたらシールを貼る台紙などをダウンロードできるようにしており、子どもの歯磨きのモチベーションを上げる仕掛けも提案している。

さわさんは、「おじいさん、おばあさんから子や孫へのプレゼントに、また、行政のパパママ教室でも使ってもらえればうれしい。舌感チェックは皆さん無意識ではやっているだろうが、それが当たり前になる第一歩になれば」と願っている。

アマゾン(オンラインストア)で購入できる(タイトルで検索を)。絵本1320円、ガイドブック1089円。

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