
丹波おばあちゃんの里で販売を始める前に、全国ネギサミットで「兵庫N―1」のPRをする生産者や県職員ら=兵庫県朝来市和田山町枚田岡で
北は青森県南部町、南は長崎県雲仙市まで22のネギの産地が集結する「全国ねぎサミット2025inあさご」が23、24の両日、「岩津ねぎ」産地の兵庫県朝来市であり、県が20年を費やし育成した新品種「兵庫N―1号」が披露された。同品種を「たんば丹ねぎ」と名付け、12月6日から販売を始める道の駅丹波おばあちゃんの里(同県丹波市春日町七日市)生産者部会が、県農産園芸課のPRを手伝った。冬の特産生鮮野菜にしたい考え。2月まで販売する。
同品種は、白ネギの下仁田と青ネギの九条ネギ改良種を親とし、青ネギ部分、白ネギ部分の両方が食べられるのが特長。白ネギ部分は径3センチ程度、青ネギ部分は同4センチと太い。

埼玉県吉川市のネギ用マイバッグ
品種登録は昨年、本格栽培は今年からで、同生産者部会がいち早く栽培に乗り出した。冬の生鮮特産品が乏しく、日本農業遺産に認定され、多くのファンをつかんでいる「岩津ねぎ」の取り組みを参考に主力商材に育てようと考えている。試験的に部会の23人に1うね(15メートル)分の苗を渡し、うち2人が10アール栽培している。
丹波市内には、下仁田系のJA丹波ひかみの「丹波ひかみねぎ」がある。「N―1」の方が丈が細くて長く、定植から商品になるまでの栽培期間が短い。両方のネギを育てている福西一夫さん(58)は「青い部分も食べるので、きっちり色が出るよう、背丈が高いので折れないようにもしないといけない」と話していた。

鳥取県米子市のマスコット「ネギ太」
品種名「N―1」にはナンバーワン、ニュー、ネクストなどの意味が込められている。サミットの産地紹介ステージでは「青ネギと白ネギの良いとこ取り。鍋に入れればトロッと甘く、炒めれば風味豊か」と宣伝した。
ネギ好きが集まり会場は大混雑。遠方産地のネギは早々に完売。各ブースでネギ用マイバッグ、ネギの残さを使った緑と白のオセロなど、産地の工夫が紹介された。


























