”木彫り推し”で2万人突破 市立美術館入館者9年ぶり はしもとみお展など3企画

2026.01.30
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はしもとみお木彫展で設置された、美術館蔵のパプアニューギニア木彫り作品とのコラボコーナー。写真撮影も許可されていたため、SNSなどで広がり、若い世代の来館を呼び込んだ=兵庫県丹波市氷上町西中で(提供)

丹波市立植野記念美術館(兵庫県丹波市氷上町西中)の今年度入館者数が、9年ぶりに2万人を突破した。昨年10―12月に開催した「はしもとみお木彫展」の好調がけん引し、目標の1万8000人を上回った。開催中の「初代磯尾柏里展」を含め、今年度は彫刻展を3つ企画しており、学芸員の永山宗史さん(30)は「彫刻の魅力を発信できる良い機会になったのでは」と話している。

同美術館は、氷上町出身の実業家、植野藤次郎さんが建設し、1994年に旧氷上町に寄贈、開館した。2万4400人あまりを集客した「山下清展」が開かれた2007年、入館者も初めて2万人を突破。以後、改修工事などによる休館期間が長い年度を除き、年間入館者数はおおむね2万人を超えていたが、17年度以降は減少傾向となり、コロナ禍もあり、近年は1万6000人台にとどまっていた。

今年度は「大阪・関西万博開催記念」と銘打ち、植野さんが収集した木彫りを中心に展示する「パプアニューギニア民族美術の世界」からスタート。これまでに「こわくて、たのしいスイスの絵本展」「生誕140年 竹久夢二の世界」「はしもとみお木彫展」を開催した。

パプアニューギニア、はしもとみお、磯尾柏里と、今年度は主要な6企画の半数が「木彫り」。企画検討段階では集客に懸念の声もあったが、ふたを開けてみると、はしもとみお展は歴代7位となる延べ9708人が来場。立体メインの作品展では初の“トップ10入り”となった=表参照。

はしもとさんは21年にテレビ番組「情熱大陸」で特集されるなど注目の作家で、生き生きとした動物彫刻と、触れる展示が特長。写真撮影も許可されていたため、来館者が交流サイト(SNS)に投稿し、後期になるにつれて来場者が増えたという。親子連れや若い人も目立ち、はしもとさんが手がけたカプセルトイや絵本など、物販コーナーもにぎわった。

また、丹波市での初個展にあたり、裸足で作品の上を歩ける「丹波竜」の新作もお披露目された。学芸員の永山さんは「今後、他の作品展会場に展示されれば、丹波市のPRにもなるのでは」と期待する。

磯尾柏里展は2月23日まで。永山さんは「立体の彫刻には『存在感』の魅力がある。多くの人に楽しんでいただけたら」と来場を呼びかけている。

 

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