「赤じゃが」で商品開発・神戸大と真南条上 大手メーカーと共同で

2012.01.19
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 篠山市真南条上営農組合と神戸大学農学部が共同開発したジャガイモの新品種 「丹波の赤じゃが」 を、 同大経済学部と同組合が大手製パンメーカーと共同でパンとケーキにしようと開発を進めている。 改良や商品選択に取り組み、 来年度の販売をめざしている。 同組合代表理事組合長の酒井勇さんは 「赤じゃがブランドの普及の一助になれば」 と話している。

 同大経済学部 (石川雅紀教授) とメーカーは、 市販商品の包装を軽くする研究を行なっていたが、 包装だけでなく、 商品の内容も共同研究しようと企画。 2009年に同じ大学の農学部が関わった 「丹波の赤じゃが」 に着目した。

  「丹波の赤じゃが」 は、 「メークインの味を超える品種」 として開発され、 神戸市のホテルなどで使われているが、 小さいものは、 商品として販売するのが難しいのが現状だった。 同学部は、 この味に着目し、 赤じゃがの味を生かす加工品としてアイデアを集め、 「シチューパン」 「蒸しパン」 「ポン・デ・ケイジョ (ブラジルのチーズケーキ)」 「モンブラン」 の4つをメーカーに提案。 試作を繰り返し、 赤じゃがらしさと篠山らしさを基準に、 ポン・デ・ケイジョとモンブランの2つを候補に挙げ、 メーカーで最終選考している。 今後、 メーカーが絞り込んだ商品のパッケージデザインを同学部の学生たちが考える。

 同学部によると、 ポン・デ・ケイジョはもちもちとした食感のパンで、 神戸市内のコンビニエンスストアで販売するイメージ。 モンブランは、 神戸市内のケーキ店で販売するイメージ、 と考えている。

 同学部非常勤講師の小島理沙さんは 「地域との連携を深め、 地域ブランドの育成に貢献できれば」 と話している。

 

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