「市民の負担減らして」 市が計画概要を説明 ごみ処理施設

2012.02.24
ニュース

  (仮称) 丹波市クリーンセンターの整備に関する市民説明会が2月19日、 春日住民センターで行われた。 市が同施設整備基本計画の概要や生活環境影響調査の結果などについて説明。 参加した市民からは、 事業費やランニングコストに関する質問が出た。 市は 「入札執行に影響を与えるので、 詳細は言えない」 と答弁した。

 施設の概要について市は、 ▽焼却施設の規模は 「46トン」 で24時間運転▽排ガス、 悪臭には 「法令基準値」 よりも厳しい 「保証値」 を設定▽余熱利用の内容はメーカー提案▽排気筒の高さは 「35メートル以上」 で、 外観は地域景観と調和したもの―などと説明。 業者選定には、 総合評価型プロポーザル方式を採用するとした。

 市民からは 「入札に影響するとはいえ、 おおよその事業費の内訳は明らかにすべきではないか」 「篠山市とも協力しあって、 市民の負担を減らすことを考えるべきではないか」 などの意見が相次いだ。

 このほか、 「建設現場付近の自然環境に十分配慮して」 「クリーンセンターを明るく受け止め、 夢と希望が持てる施設に」 などの意見もあった。

 辻重五郎市長は取材に対し、 「建設に向けた大事な時期に入り、 『夢と希望がもてる施設に』 という部分を大事に、 今日の意見を参考にさせていただきたい」 と話していた。

◆参加者は20人

 市民説明会の参加者は市会議員や市職員数人を含め約20人で、 約70席を用意した会場には空席が目立った。 開催にあたり、 市は新聞報道、 市のホームページ、 防災行政無線などで周知したが、 多くの参加は得られなかった。

 市担当部は、 「地元の春日町野上野と覚書を締結したことや、 新聞報道などで、 ある程度の進捗状況については理解をしてもらっている人が多いのかなと考えている」 と話した。

◆住民投票求め要請書を提出 市内のNPO

 生ごみの堆肥化などを研究しているNPO法人えこあ~す丹波 (松山禎之理事長) は19日、 クリーンセンター建設計画の是非を問う住民投票を求めた要請書を辻重五郎市長に提出した。 4月に施行する市自治基本条例には、 「市長が市政に関する重要事項について、 広く市民の意思を確認する必要があると認めたとき」 は、 住民投票ができるとしている (第22条)。

 要請書には、 同計画が 「重要事項」 に該当するとしており、 松山理事長は、 「市民説明会の参加者が少なく、 特にこれから負担していくことになる若者の意見が反映されているとは言えない」 と話している。

 

関連記事