統合中学校の設置位置「山南町井原」を提案 和田8自治会連名 準備委

2012.12.27
ニュース丹波市

 山南地域市立中学校統合準備委員会 (柳川瀬義輝委員長) が12月21日、 丹波市山南庁舎で開かれ、 山南、 和田両中学校の統合中の設置位置について、 和田地区西部8自治会が新たに 「山南町井原周辺」 を提案した。 統合中学校の位置は、 同案が4案目となる。 同案を含め、 位置は、 継続協議とした。

 和田西部の若林、 富田、 小野尻、 小畑、 西谷、 山本、 五ケ野、 坂尻の自治会が連名で要望書を提出した。 強制力はないものの、 文部科学省が中学校の適正通学距離を 「6キロ以内」 としていることを踏まえ、 和田西部から 「7キロ程度」 の山南町井原周辺 (小川地区) とした。 この時、 久下、 小川地区は7キロ圏内に入るが、 上久下地区の一部は12キロ以上になることから、 「市の補助 (交通機関利用やスクールバス運用) を」 と求めた。

 同案に対し、 上久下の委員は、 「そうかという訳にはいかない」 と反対意見を述べた。 和田の委員も 「(上久下の気持ちは) もっともだと思う」 と理解を示す一幕もあった。

 井原案への考えをたずねられた丹波市教育委員会は、 「無理と全否定するものではないが、 優良な農業用地があり、 県の農業振興協議会まであがる案件。 ハードルはかなり高いだろう」 と回答した。

 統合中の位置は、 市有地の山南中央公園一帯 (同町谷川) 案▽山南、 和田のいずれかの既存校舎の活用と増改築▽新たな土地に新校舎を建設―の3案が提示されていた。

 3案の中で、 市教委が 「議論の叩き台に」 と前回会合で提案した 「山南中央公園一帯に統合中を建設」 した場合の通学距離 (各集落公民館の位置で計測) は、 坂尻10・8キロ、 五ケ野10・5キロ、 西谷10・2キロ、 小野尻9・9キロ、 山本9・7キロ、 小畑9・3キロ、 富田8・7キロ、 若林8・0キロ、 草部7・0キロ、 阿草8・4キロ、 上滝7・4キロ―。

 仮に 「山南中央公園」 や 「井原」 となった場合に、 市はスクールバスなどを運行する考えがあるのかとの質問に対し、 市教委は 「位置が決まるなかで通学手段の話も出てくる。 通学手段ありきで場所を考えるのは順序が違うのでは」 と答えた。

 柳川瀬委員長は、 「拙速にならないよう、 地域コンセンサスを得ながら考えたい」 とし、 次回の検討会で 「第5案を提案したい」 と述べた。

 

関連記事