「年間20勝以上めざす」丹波市出身の騎手・荻野琢真さん

2014.01.09
ニュース丹波市

 2014年はうま年。 うま年に飛躍を誓う丹波市市島町上竹田出身の日本中央競馬会 (JRA) 騎手8年目の荻野琢真さん (26) に、 抱負を聞いた。

 

 ―昨年は我慢の年でした。

  「1月に1つ勝ち、 その後5月末まで勝てなかった。 2つ目を勝つまで、 『もう一生勝てないんじゃないか』 とまで思った。 気分転換に海釣りに誘ってくれた同期が 『海に飛び込むんじゃないかと心配した』 というぐらい落ち込んだ」

 ―2勝目を挙げたイースターパレード (4歳、 せん馬) で、 昨年3つ勝ちました。

  「2歳から乗っていた馬で勝て、 つらかったものが吹き飛んだ。 その後、 1番人気で出た函館の 『駒場特別』 で、 やってはいけない 『鞍ずれ』 を起こし、 馬が制御不能になり11着に沈んだ。 こういう場合、 次レースで鞍上を変えられるが、  『荻野は変えない』 と言われ、 次の函館 『羊蹄山特別』 を1番人気、 1着で勝てた。 チャンスをくれた人たちの気持ちに応えられ、 本当にうれしかった」

 

 ―若手騎手を卒業しました。

  「101勝を挙げるか、 騎手歴が8年になると、 自動的に 『若手』 でなくなる。 自力で101勝に到達し、 卒業できて良かった。 昨年は11勝だったが、 年間10勝を切ると、 騎乗機会が減り、 結果が出せなくなって、 ますます乗れなくなる負の連鎖が起きる。 ひと鞍ひと鞍を大事に、 強く乗りたい。 競馬で結果を出すことが機会を増やすのに一番大事」

 

 ―今年の抱負は。

  「これまでの自己最高の年間19勝を上回る20勝以上が目標。 昨年は後半だけで10勝できた。 このいい波を持続し、 間隔を開けずに勝ちたい。 ハッピーロード (3歳、 せん馬) という馬がいる。 お母さんのトヨサンハッピーで2つ勝たせてもらった。 お母さんは気難しかったが、 息子もやんちゃ。 この馬で、 親子2代で勝ちたい」

 

 ―うま年で、 競馬に注目が集まりそうです。

  「丹波の人は、 競馬を目にする機会が少ないと思うが、 一度競馬場に足を運んでみてほしい。 阪神競馬場は近いし、 京都縦貫道が延伸し、 京都競馬場にも行きやすくなった。 家族連れで楽しめる。 ギャンブル目当てでなく、 自分の好きな馬を見つけ、 応援するのもいい。 ファンサービス委員会の委員をしていて、 ファンと騎手のつどいなど、 様々な催しを企画する立場でもある。 ぜひ、 興味を持って競馬を見てほしい」

 

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