停滞し、活発化した梅雨前線の影響で西日本を中心に大雨が続いた5―8日、丹波地域にも初めてとなる大雨特別警報が出された。
兵庫県篠山市内では後川地区で5日午前2時から8日午前1時半までに計506.5ミリの連続雨量を観測。味間新でも425ミリ、北で388.5ミリなど、観測史上最多の雨量となった。後川地区では昨年1年間の総雨量が2015ミリのため、わずか72時間ほどで年間の約25%が降ったことになる。
記録的な大雨の影響で、市内では小多田、倉谷、八上上、春日江、草野、谷山、和田、味間奥で計13棟が床下浸水。後川奥や向井、宇土、今田町東庄、不来坂などで計14件の法面崩壊が起きた。
また、同市今田町下小野原で、50歳の男性が自宅の玄関先で転倒し、頭部に軽傷を負った。
土砂崩れの影響で、国道372号線(不来坂―上小野原、今田町本荘―加東市、西脇市)をはじめ、県道、市道でも通行止めが相次いだ。
7日午前8時半には市内全域1万7277世帯4万1892人に避難勧告が出され、23カ所に避難所が開設された。最も多い時で60世帯約110人が身を寄せ、不安な一夜を過ごした。
土砂災害警戒情報が解除されたことに伴い、8日午前7時半に避難勧告が解除、午前9時には全避難所が閉鎖された。