議会活動をサポート
兵庫県議会事務局長 藤井博之さん (神戸市在住)
(ふじい・ひろゆき)1944年 (昭和19年) 山南町井原生まれ。 柏原高校、 関西大学法学部卒。 72年に県庁入りし、 東播磨県民局次長、 議会事務局次長などを歴任。
県議会議場で議長の隣で議事進行を見守る。 議会の主役である議員の補佐役として職員80人を束ねる事務局長。 「事務局の仕事は、あくまでも裏方。 県議会の活動が円滑に進むようにサポートするのが役目」 と強調する。
その一方で、 「地方分権が実行段階に至るなかで、 議会の役割は大きい。 議会が時代の流れにマッチしているのか。 県民の求める役割や機能を果たしているのかを常に意識し、 職員としても研さんを積まなければ」 と気を引き締める。
行政に対するチェック機能に加え、提案機能の向上も議会の課題だ。 議長の提案により、 例年1月に行っていた新年度予算に対する各会派の申し入れを11月に前倒した。 当局の予算編成が固まった段階での申し入れは、形式的という声もあり、 議会の意向を新しい予算により以上に反映させ、 積極的な政策提言につなげるねらい。 こうした動きをバックアップするため、 事務方として、資料収集、調整などを進めてきた。
「県民がより身近に議会と接することができるよう、 議員の一般質問などの内容をインターネットで、 公開しています。 来春改選の新しい議会からは、 リアルタイムで本会議の様子を県民に知らせる 『県会中継』 をインターネットで流せるよう検討中です」 とPR。
県庁生活で一番思い出深いのは、 県民に大きな被害をもたらした阪神淡路大震災。 企画部企画管理課長として、 災害対策本部が軌道に乗るまでの間の被害状況をとりまとめるのに苦労。 被災者がどういう支援を必要としているのかをつかむため、 正確な被害状況の収集、分析、伝達などにつとめた。
「篠山川と加古川の合流地点で育ち、 川と共に過ごしてきました」 と少年時代を思い起こす。 現在県職員の氷上郡出身者で作っている県庁氷上会の会長。 「合併問題に一番関心があります。 故郷を同じくする者同士が連携を密にし、 これからの氷上郡を展望しながら、 お役にも立てたら」 という思いは強くある。 会員は四百人。 年一回の総会で親睦を深めている。
(臼井 学)