引退表明の楽空間代表 藤森 欣昭さん (ふじもり よしあき) さん

2005.12.29
たんばのひと

 25日、 たんば田園交響ホールで開かれた初単独ライブで、 来年2月の総会をもって引退することを発表した。 篠山市で初のよさこいソーラングループを立ち上げてから5年8カ月。 小学生から大人まで、 幅広い年齢層のメンバーをまとめ、 丹波地域を代表するグループに育て上げた。


   「引退の理由は年齢です。 『六十歳定年』 ということを考えれば、 残りはあと数年。 前から、 次のライフプランに着手したいという思いがありました。 チームがかたちになるまでは、 やろうと思っていたんですが、 去年くらいからまとまりが出て、 若者の力がぐんぐんと伸びてきました。 それで、 引退を決めました」
  「楽空間は青少年健全育成の一つとして、 始まりました。 最初は踊ることを恥ずかしがっていた子どもたちが、 舞台を重ねるたびに自信を付けて、 変わっていくのが目に見えました。 そんなときは、 本当にうれしかったですね。 チームは大家族のようなもの。 一人が落ち込んでいたら、 メンバーが一斉に励ましのメールを送っています。 常にみんながみんなを気づかっている。 うちの誇りです」
 「ものまねでないチームにしようとずっと思っていました。 踊りにデカンショを盛り込んでいるのは、 そのためです。 『ダサい』 と反対されましたが、 地域に愛されるチームじゃないと続かない。 篠山ならそれはデカンショです。 おかげで関西では、 『一番地域を愛しているチーム』 という評価を頂くようになりました」
 「今後も楽空間は、 篠山市を元気にするよう力を合わせてがんばってほしい。 引退しても絶対に何らかのかたちで、 チームのバックアップは続けていくつもりです。 私のような年齢でないと、 できないこともありますから」


  公演当日は、 妻の誕生日。 引退を発表した舞台あいさつで、 これまでの支えへの感謝の言葉を述べた。 終演後の打ち上げでは、 メンバーから、 「僕らのお父さん、 お疲れさまでした」 というメッセージが。 六年間で成長した大勢の“子どもたち”に見送られ、 リーダーは家庭に帰る。 篠山市今田町今田。 52歳。    

(古西広祐)

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