埼玉県でこのほど行われた全国体育指導委員研究協議会の席上、 「文部科学大臣表彰」 を受けた。 1977年から98年まで柏原町体育指導委員を務め、 ニュースポーツやレクリエーションの指導、 普及を通じて、 住民の健康づくりに貢献した。 現在は、 県レクリエーション協会理事長、 丹有柔道協会長として活躍している。
「柏原町の体育指導委員になったころ、 レクリエーションのインストラクターの資格を取り、 教育委員会や町公民館の催しなどで指導していました。 ニュースポーツをはじめ、 歌やダンス、 指遊び、 皿回しまでやりました」
「ゲートボールやグラウンドゴルフ、 ペタンクなどは、 今でこそ、 多くの人が楽しんでいますが、 当時は、 教育委員会にゲートボールのセットが2つ、 3つあるだけ。 各地で同好会ができ始めると、 われわれの仕事も終わりです。 ゲートボールをしておられる姿を見ると、 当時を思い出しますね。 今は囲碁ボールを普及させる活動を続けています」
「指導する際に心掛けたのは、 笑いを入れるということ。 わざと失敗してみせたりしましたね。 ルールばかりを押し付けたら、 次の機会にはもう来てもらえない。 誰でもできるし、 誰でも失敗するという雰囲気をつくれば 『やってみようか』、 さらには 『おもしろい』 となります」
「今回の受賞は、 良い先輩に指導していただいたこと、 回りに支えてくれた仲間がいたこと、 行政のバックアップがあったこと、 そして家族の理解があったからこそ受けられたもの」
「表彰式に出席し、 自分一人でやったことではなく、 みなさんの助けがあったおかげだと改めて感じました。 受賞を機会に、 レクリエーションなどを通じて地域にお返ししていきたい」
体育指導委員を務めるかたわら、 柔道の指導者としても活躍。 2006年に開催される兵庫のじぎく国体の柔道強化委員として、 期待できる選手をスカウトするため、 各地の大会を飛び回っているという。 年齢を感じさせないはつらつとした様子に頼もしさを感じる。 これからも住民の健康のために、 活躍の場を広げてほしい。 柏原町南多田。 70歳。 (S)