「たんば共通商品券」 を1日に発行した。 丹波市内の約500店で利用ができる。 年度内に700店まで拡大をめざす。 「ひかみ共通商品券」 を発行した経験を買われ、 理事長に就任。 「年間発行額1億円」 を目標に掲げ、 東奔西走している。
「券は、 500円券と1000円券。 丹波市の子育て支援手当て専用の恐竜のイラストが入った1000円券もあります。 6町商工会館で販売しています。 取扱店の目印は、 赤地に白色のシール。 15日以降、 本格的に流通が始まります」
「ひかみ共通商品券を発行した8年前は、 小規模事業者が協力することで、 顧客を囲い込み、 大型店に対抗することを考えていました。 いわば、 『商業者の目』 から見た商品券でしたが、 たんば共通商品券は、 消費者の使い勝手を第一に考え、 大型店やコンビニも組合員に迎えました。 商品券の価値を上げ、 広く流通させるには、 大型店の力も必要。 大型店やコンビニの活力を小規模事業者も利用して、 共存共栄を考えていかなければいけないと思います」
「行政が地元の商品券を使ってくれるのは全国でも珍しいらしく、 全国大会でも、 多いに注目を集めました。 子育て支援以外にも、 地元商業の活性化のために、 商品券への切り替えをお願いしたいと考えています。 こちらから提案もしたい。 例えば、 選挙には多額の宣伝費が使われますが、 この一部を商品券に振り替えられないか。 『投票者の中から抽選で商品券が当たる』 と宣伝すれば、 投票率アップにつながるでしょう」
「券を発行したことで、 地元にお金が落ちるシステムができた。 組合員には、 回収するための仕掛けを積極的に考えてほしいと思います。 地元の人に愛され、 気軽にやりとりされる商品券に育てば」
8年間で約8800万円を発行したひかみ共通商品券を通じて、 商品券に関するノウハウを蓄積。 全国の先進事例を研究している。 大型店を組合員に加えるのは冒険だが、 きめ細かいサービスを提供することで、 小規模事業者の元にも券が集まると信じている。 丹波市氷上町成松。 62歳。(足立智和)