八幡山城の取材

2019.01.20
未―コラム記者ノート

 丹波新聞社のすぐ近くにある柏原八幡宮。境内地に、明智光秀が築いたかもしれない「八幡山城」の城跡が残っている。20年近く通勤しているが、これまで聞いたことがなく、30年以上前の県教委の調査で図面まで作られていると知ってとても驚いた。真相は分からないが、取材をしていて面白かった。

 記事を書くにあたり、京都府・大山崎町歴史資料館の福島克彦館長にいろいろと教えていただいた。お話の中で、「丹波地域は一次史料(当時書かれた記録)による研究があまり進んでいない。伝承とごっちゃにせず、きちんと検証していくことが大事」と言われたことが気になった。図録や報告書を定期的につくって研究を深めたり、これまでに見つかっているさまざまな一次史料が散逸していないかの確認も必要と話されていた。

 今回の取材で、史料はあっても、みんなで共有しなければ広く知られることはないと改めて分かった。大河放映を機に、戦国時代の丹波をテーマにした企画展や図録制作などが行われれば、きっと今後の財産になると思う。
(古西 純)

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