節分前にセツブンソウ開花 ”春の妖精”可憐に

2019.02.04
ニュース丹波市地域自然

残雪とセツブンソウ。節分ごろに咲くことからこの名がついたとされるが、一般的に咲きそろうのは2月3日より後=兵庫県丹波市青垣町内で

2月3日の節分を前に兵庫県丹波市青垣町内の山すそで、”春の妖精”「セツブンソウ」が可憐な白い小さな花を咲かせている。今月末に降った雪が周囲に残る中、太陽の照り返しに雪と共に白い輝きを放っている。

キンポウゲ科の多年草。白い花びらのように見える部分はガク。通常5枚で、楕円形をしたガクの長さは1センチ―1・5センチほど。

環境省レッドデータブックの準絶滅危惧種。今年は、暖冬の影響で例年より開花が早まっており、早い株は1月中に咲いた。節分の頃に咲くことからこの名がついたとされるが、一般的には新暦の節分より遅く咲くところが多い。

かつては山裾で見られる一般的な山野草だったが、昭和30年代の里山へのスギ、ヒノキの植林で日あたりが悪くなるなど生息環境が変わり、市内では群生がほとんど見られなくなった。

群生地が集中している同市青垣町では2月10日から3カ所でセツブンソウを愛でる「まつり」が開かれる。

小さく可憐なセツブンソウ

「まつり」が開かれる群生地では、密集して咲く花が、雪のように地表を白く染める。肥よくな土を嫌うことから地元住民が秋の落ち葉を除去するなどし、花の生育環境を守っている。

関連記事