救急均衡化に思う

2007.01.31
未―コラム記者ノート

氷上郡内6町でばらつきのある救急体制の均衡化が言われている。新たに、24時間対応できる救急分駐署(駐在署)を4カ所設け、郡内同一サービスを受けられるよう整備をと、郡広域行政事務組合議会が決議するなど、議会側は強く是正を訴えている。 出動頻度と、費用を鑑みると、4分駐署での24時間体制がベストなのか議論の余地はあるが、現状は不平等で、均衡化に異論はない。しかし、実現には、それなりの備えが必要だ。合併後の早期実現に願いを託すならば、町のうちに実現できる条件を整えることが肝要ではないだろうか。 仮に4分駐署で24時間救急体制を敷いた場合、施設整備費が約7億円、消防救急にかかる人件費が将来的には毎年3億円程度今より増える。この大事業の早期実現を望みながら、一方では「町の間に」と、首をかしげたくなるような事業が、各町で行なわれている。この状況で「命の平等化」と強く訴えられても、つじつまが合っていないように感じる。 「それとこれとは別の話」ではない。11月からサイフは一つ。そのサイフに少しでもお金を残すことが、懸案解決に最も近く、現実的な道ではないだろうか。(足立智和)

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