「奉仕の文化を地域へ」
社会奉仕団体「ライオンズクラブ国際協会」の兵庫県東部70クラブからなる「335―A地区」のガバナー(最高責任者)を昨年7月から務め、今月末で任期を終える。「年間200日ほどの会合に出席し大変だったが、海外、県内外を回り、国際的な視野に立った奉仕事業の必要性を感じた」
肥料や農薬の販売、米穀集荷を業とする「うはら商店」の2代目として27歳から後を継いだ。すぐに、多紀郡信用金庫(現・中兵庫信用金庫)の理事長に誘われて篠山ライオンズクラブに入会。45歳で同クラブ会長に就任した。50年以上にわたる活動の中で、「友だち、仲間ができたのが一番の収穫」と話す。
丹波地域10クラブからの地区ガバナーの就任は初めて。「情熱」をガバナー・テーマに掲げ、会員増強や女性会員の比率アップ、次世代リーダーの育成、奉仕活動の多様化などに取り組んできた。若手の研修会では「これからの時代は若い人が積極的にリーダーになってほしい」と訴えた。コロナ禍で任期の後半は活動ができなかったが、「子ども食堂」を始めたクラブもあり、「幅の広い奉仕事業ができた」と話す。
今月退任するが、来期は同地区歴代ガバナーの「名誉顧問会」の議長としての役目を務める。「ライオンズクラブは地域での奉仕事業を継続し、奉仕の文化を地域に広めていく必要がある」と考えている。
趣味は、一時はハンディキャップ「10」だったゴルフだが、3年ほど前から行けていない。今は老舗の料亭めぐりが楽しみ。2014年に「うはら商店」を継いだ次男の元彦さん家族と同居。孫は5人。80歳。