コロナ禍も「絆」強く 冊子発行し住民交流 「地元クイズ」で双方向のやり取り

2020.08.04
ニュース丹波市地域地域

コロナ禍でも工夫を凝らした交流をと、地域の魅力を伝える冊子を作った鴨庄地区自治振興会の木寺会長=2020年7月29日午後、兵庫県丹波市市島町喜多で

新型コロナウイルスで住民交流が制限される中、兵庫県丹波市市島町の鴨庄地区自治振興会(木寺章会長)が、全8自治会の魅力や歴史、グルメや催しなどをまとめた冊子「自治会だより―かものしょう」を発行した。冊子にはクイズも掲載し、全問正解した住民に景品を用意するなど、コロナ禍でも地域、住民の双方向の交流で絆を途絶えさせないよう工夫を凝らしている。木寺会長(73)は「住民の反応が楽しみ。冊子での“交流”が、今後の地域づくりの参考になれば」と期待している。

A4判カラー12ページ。年2回、同振興会が発行している「鴨庄コミセン便り」の特別版として、全戸配布した。

同地区の夏の風物詩で、農道にユニークな案山子が並ぶ「案山子まつり」、地域の夏祭り「鴨庄ふるさと夏祭り」などが軒並み中止になり、住民が集う場がなくなったが、非常事態でもできる交流をと企画。各自治会の地域活性化委員や自治会長らが住民に執筆を依頼した。

同地区の上牧自治会では、かつて同地区に出店同地(上牧銀座)と呼ばれた商店街があったことを伝えている。北奥自治会は鴨庄小6年生がメッセージを寄せた。喜多自治会は数年前から水田で「ジャンボタニシ」(スクミリンゴガイ)が繁殖し、農家の悩みの種になっていることを紹介している。

このほか、鴨庄住民なら分かる「鴨庄クイズ」を掲載。地域内にあるトンネルの長さや山の標高、鴨庄小学校の児童数など10問を出題しており、冊子に同封された応募用紙を鴨庄コミュニティセンター玄関にあるポストに投函してもらう趣向。

木寺会長は「地域の良さが再発見できる内容に仕上がった。コロナが終息すれば、例年通りの交流ができることを願っている」と話している。

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