地蔵さん”出張中” 持ち帰りOK、子授けにご利益 数十年ぶりに消える 「赤ちゃんできたらええな」

2021.06.11
地域歴史

 兵庫県丹波篠山市川原地区にあり、「持ち帰っていい」という「子授け地蔵」。昨年11月に本紙で取り上げたが、地元住民から続報が入った。「お地蔵さん、おってないわ」―。子宝に恵まれたい人のもとへ”出張”しておられるよう。

地蔵は赤い前掛けなどが施された高さ40センチほどの石。子授けのご利益があるとされるもので、自宅に持ち帰り、願い通り子を授かれば元の場所に戻すといういわれがある。また、持ち帰るときは誰にも言わなくてよく、住民も「誰だったのか」などと詮索はしないという。

住民が記憶している限り、最後に地蔵が消えたのは数十年前。気が付くと元の場所に戻っていたそう。久方ぶりに出張に地元の男性は、「そのうち帰ってこられるはず。どこかで赤ちゃんができたらええなぁ」と祠に優しいまなざしを向けていた。

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