創建は平安時代の弘仁年間 (810―823) で、 嵯峨天皇の勅願により弘法大師が建立した古刹である。 昭和26年以来、 尼寺となり、 丹波古刹15ヶ寺霊場第8番の寺として現在に至っている。 遠い佐渡とも関係が深い寺とも言われている。 この寺の奥の岩窟の中に不動尊が祀られている。 霊験あらたかな趣がする。 この不動明王がこの寺の本尊であり、 神仏習合の証である。 また近くに有名な独鈷の滝があり、 涼を満喫できる癒しのスポットである。
入口から石段を上がっていくと、 大正門と言われる山門があり、 門の上部は鐘楼となっている。 この山門の木鼻の唐獅子と獏の彫刻がまず迎えてくれる。 さらに奥の本堂になっている観音堂につく。 ここの中央部に立体感のある竜の彫り物がある。 左右の木鼻には阿吽の唐獅子と獏の彫刻が目に入る。 竜の裏面に、 栢原、 中井権次正貞の銘が印されている。
元高校教諭 岸名経夫