「役目果たした」
丹波地域で唯一の、 県立柏原病院の結核病棟 (五十床) が三月末で廃止される。 戦後、 薬や医療の進歩、 生活環境の向上などにより結核患者は年々減少をたどり、 昨年十月から入院患者がゼロ、 昨年十二月の実患者数は七人となった。 同病院は 「丹波圏域における役目を果たしたと判断した」 としている。 同病院は一九五三年、 結核の 「県立療養所柏原荘」 として発足した経緯があり、 半世紀以上に及ぶ歴史に幕を閉じる。
四月以降も、 外来患者は内科で対応。 入院が必要な場合は、 兵庫中央病院 (三田市、 二百床)、 青野原病院 (小野市、 五十床) を紹介する。 両病院とも病床利用率は五〇%程度で、 受け入れは十分に可能という。 同病棟には十七人の看護師を配置していたが、 通常の退職、 異動で調整し、 定員減をはかる。
同病棟は病院西側にあり、 鉄筋平屋建てで、 延べ床面積は九百八十七平方メートル。 八二年に完成した。 廃止後は、 病棟としては利用せず、 会議室などで有効な活用法を検討するという。 (芦田安生)