不採算の救急、小児、産科に補助
公設民営化は「難しい」
兵庫医科大学篠山病院への支援策について篠山市は、 「政策的医療補助金」 として、 不採算部門の救急、 小児 (入院)、 産科に各約二千万円ずつ、 年額計六千万円を補てんする案をまとめた。 これまでの協議で医大が求めている 「公設民営化」 は、 さまざまな試算を行ったが、 「財政状況が厳しく、 時期を明示することも難しい」 という結論を出した。 市は「負担の限度」を年間八千万円としている。 公設化は、 老朽化した病棟の改築や改修費は考慮せず、 現状のまま買収した場合でも 「予算オーバー」と試算した。
市は、 すでに医大側に支援策の内容を伝えており、 瀬戸亀男市長と兵庫医大理事長とのトップ会談が七月初旬に行われる予定。 瀬戸市長の検査入院により、 二十二日に予定されていた会談が延期になった。 これに伴い、 市は、 当初予定していた今定例会での方針の提案を見送ることにした。
稲川敏之助役は 「医大側に拍手喝采で迎えられる案とは思っていない。 大変難しいが、 残ってもらえるようお願いするしかない」 と話している。
また、 篠山病院と並び、 市の救急部門を支えている岡本病院にも、 政策的医療補助金として二千万円を補助する考え。 (徳舛 純)