大正時代の元銀行にカフェ&バー かつてにぎわった「よかちょろ」 城下町で”再出発”

2024.03.05
地域注目食べる

大正時代の建物の1階に出店した「よかちょろ」を営むオーナーの角田さんとスタッフ、料理長の帖地さん(左から)=兵庫県丹波篠山市立町で

大正時代に建てられた元銀行を活用した兵庫県丹波篠山市立町の宿泊施設「ロテル・ドゥ・メイ」の1階に、カフェ&バー「YOKACHORO(よかちょろ)」がオープンした。カフェタイムには焼き菓子やジェラートのほか、コーヒーやカフェオレ、オリジナルジュースなどのドリンク類を提供。夜はイタリアやポルトガル産を中心にしたナチュラルワインや、山名酒造(丹波市市島町)の酒をメインにした日本酒と、酒に合う小皿料理を出す。かつて丹波篠山市河原町でにぎわっていた「よかちょろ」が場所を変え、同じ城下町で”再出発”を果たした。

オーナーは角田大和(つのだやまと)さん(35)。2013年から同県丹波市春日町の自然食レストラン「三心五観」で料理長を務めた。15―19年には、河原町で「晩めし屋よかちょろ」を経営していた。

にぎわう店内

20年に、余剰作物や規格外品の廃棄問題の解決策を求め、缶詰用のさまざまな食材が集まる淡路島に移住。22年に加工所兼店舗「YOKACHORO FOOD BASE」(同県洲本市)を開業し、約70種類の缶詰や瓶詰商品をネットで販売しているほか、店頭でもそれらの商品やナチュラルワインを提供している。

淡路島に移住後も缶詰や瓶詰にする食材の仕入れ先として丹波地域との縁は続いた。20年4月に丹波篠山に飲食店の出店を計画していたが、コロナ禍で断念。加工所経営に力を注いできた。角田さんは、「丹波篠山で念願の『よかちょろ』を開くことができた。気軽に立ち寄れる店にしたい」と話している。

小皿料理の盛り合わせ

料理長を務めるのは、丹波市柏原町のチャレンジショップで家庭料理を提供する店「糧」を出店した帖地渉(ちょうちわたる)さん(24)。「若い人からお年寄りまで、気取らずに来店を」と呼びかけている。

場所は河原町交差点から北へ約180メートル。営業は午後3―10時。火・水曜定休。

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