若者に「丹波布」伝えたい 市民有志がファッションショー開催へ CFで資金募る

2024.07.22
丹波市地域注目

丹波布ファッションショーへの資金協力を呼びかける実行委員ら=兵庫県丹波市柏原町柏原で

国指定選択無形文化財「丹波布」を若い人たちにも伝えていきたいと、兵庫県丹波市内の有志らが、丹波布のファッションショー「しもつきのうたげ」を、11月10日午後2時から柏原大神宮(同市柏原町柏原、柏原八幡宮一の鳥居前)で開催する。モデルとして中高生と20歳代の若い世代も計10人出演する予定で、実行委員会代表の梅垣真紀さん(47)は「若い世代にも見に来てもらい、丹波布に興味を持ってもらえたら」と話している。入場無料。今月26日まで、インターネットを通じたクラウドファンディング(CF)などで開催資金を募っている。

2017年に柏原藩陣屋跡で開催したのに続き、2回目。今回は、柏原八幡宮創建1000年にちなんで企画した。

「つなぐ」をテーマとし、中学生から80歳代まで幅広い世代の20組が出演する。男性や、家族での出演もある。スタンダードな着こなしにとどまらず、洋装と組み合わせた個性的なコーディネートも提案する。レースの重ね襟を付けたり、中にタートルを着たり、ブーツを履いたりするなどし、着物をカジュアルに着こなして見せるという。

実行委員は、梅垣さんのほか、長澤明美さん(41)、イラズムス千尋さん(52)、塚口佳代さん(50)。イラズムスさんと塚口さんは、丹波布の織り手で、丹波布技術保存会技術者協会のメンバー。梅垣さんと長澤さんは、着物や丹波布が好きで、愛用している。

ショーでは、同協会の会員らが手紡ぎ、草木染め、手織りで自分用などに作り上げた丹波布を持ち寄って着用。着物のほか、帯やストールも使う。

当日は会場で、丹波布の小物作りワークショップや、綿繰り体験、作品の販売も行う予定。

「丹波布は、あらゆる年代に似合うし、洋装にも合わせやすい。“懐の深さ”が魅力」と梅垣さん。イラズムスさんと塚口さんは「作り手以外の人たちが興味を持って、応援してくれるのがありがたい」と話していた。

クラウドファンディングの寄付は、「READYFOR(レディーフォー)」のサイトから。丹波布小物や、ショーを最前列で見られる特別席などのリターン(返礼)を用意している。「工芸の店かぶら」(同市柏原町柏原)で、現金による寄付も受け付けている。金、土、日、月曜営業。

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