「東京遭難」グランプリに 観客投票で選出「丹波国際映画祭」 面識ない男女の旅つづる

2024.10.20
地域注目

「東京遭難」の加藤監督(中央)、主演の木原さん(右から3人目)と秋谷さん(同2人目)。観客賞の「野球―」の小野監督(同5人目)と出演者の藤田健彦さん(同6人目)=2024年10月14日午後2時38分、兵庫県丹波市春日町黒井で

第2回「丹波国際映画祭」の授賞式が14日、兵庫県丹波市の春日文化ホールであり、グランプリに「東京遭難」(加藤綾佳監督)が選ばれた。同市の映画館「ヱビスシネマ。」など丹波地域4会場で上映された24作品の中から、鑑賞者の投票(9月13日から1カ月)で選んだ。

同作品は、互いを知らない男女が、東京近郊を舞台に織りなす3日間の旅をつづったロードムービー。

授賞式には加藤監督に加え、主演の木原勝利さん、秋谷百音さんが出席。加藤監督は「懐かしい気持ちになり、実家に帰ったようなアットホームな雰囲気だった」と映画祭の感想を述べ、「丹波は魅力的な自然が多く、いつか撮影したい」と話した。

実行委員長の近兼拓史さん(「ヱビスシネマ。」支配人)は「私だけでは何もできない。多くの人の助けがあった」と周囲の支えに感謝。グランプリ作品を「ほとんどが2人だけのシーンを撮っている。女性監督らしい、僕にはない感覚を感じた」と評価した。

近兼さんによると、授賞式の前日まで同作品と「野球どアホウ未亡人」(小野峻志監督)が13票で並んでいたという。

観客賞は「野球―」。最優秀女優賞は「フリークスの雨傘」(山本俊輔監督)の阿部真美子さん、最優秀ドキュメンタリー賞は「沈黙の50年」(谷進一監督)が選ばれた。

「東京遭難」は11月1日まで「ヱビスシネマ。」で上映中。

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