県立人と自然の博物館は1日、 山南町上滝で見つかった丹波竜化石の第4次発掘調査を来年1月9日から開始することを明らかにした。 2月末の終了を目指し、 作業を進める。 調査のため今月8日から化石含有層を覆う岩盤の除去作業に入る。
4次発掘の範囲は、 今年3月まで調査していた3次発掘現場の外側をL字型に囲んだ区画で、 約20平方メートル。
3次発掘で数種類の恐竜の歯が密集していた篠山川沿いの区画と、 丹波竜と同一個体の肋骨や首の骨の一部が見つかった南側を掘り進めることで、 他種類の恐竜のほか、 丹波竜の首の続きや肉食恐竜に食べ散らかされたとみられる頭部、 四肢の発見を目指す。
これまでに見つかった化石は、 8000点以上 (骨片含む)。 3次発掘では、 丹波竜の肋骨や歯などのほか、 肉食恐竜の 「ティラノサウルス類」 の歯、 カエル類の化石など貴重な発見が相次いだ。
作業はこれまでの調査同様、 上部の岩盤を重機で取り除いた後、 手作業による発掘に着手する。
同博物館の三枝春生主任研究員は、 「歯が見つかれば、 恐竜の種類を特定できるため、 丹波竜以外にどんな恐竜が生きていたか知る手がかりになる」 と話している。