地元の老人クラブメンバーから指導を受け、しめ飾りを作る児童＝2024年12月19日午前8時52分、兵庫県丹波市春日町国領で

兵庫県丹波市立進修小学校の5年生15人が19日、自分たちで栽培、収穫を体験した古代米の稲わらを使い、同校でしめ飾りを作った。地元の老人クラブメンバーの指導のもと、慣れない作業に四苦八苦しながら仕上げ、農家の苦労を肌で学んだ。

年間を通じ、米作りの歴史や価値、苦労などを知る総合的な学習の一環。かつて、授業料が払えない子どもたちのために、地域住民が田畑で育てた米の収益を学校に寄付していた取り組み「学田（がくでん）」についても学んだ。

稲わらを木槌で叩き、柔らかくしていく児童

木槌で叩いて柔らかくした稲わらを5本ほど手に取り、足で固定。「手のひらでこするような感覚で」などとアドバイスを受け、ねじる作業を繰り返して堅く編み、正月の縁起物を作り上げた。作業後には、古代米を使って地元住民が調理した餅も試食。黒豆きな粉餅やぜんざいに舌鼓を打った。

体験した児童は「ねじるのにも力が必要で難しかった。ここまで大変な作業をしている農家の人はプロ」と話した。