【高校野球】早瀬投手が力投も及ばず 神村学園が惜敗 「相手打線粘り強かった」

2025.08.13
丹波市地域地域注目

力強い投球を展開する神村学園の早瀬投手=2025年8月13日午後2時51分、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で

阪神甲子園球場で開かれている「第107回全国高等学校野球選手権大会」8日目の13日、兵庫県丹波市立氷上中学校出身のエース右腕、早瀬朔投手(3年)を擁する神村学園(鹿児島)が登場、創成館(長崎)に0―1で惜敗した。早瀬投手は7回120球1失点で試合をつくり、ロースコアの展開に持ち込んだが、味方打線が封じ込められた。

一回表、第1球目は146キロのストレートを投げ込んだ早瀬投手。三者凡退に抑える幸先の良い立ち上がりを見せた。

その後は毎回、安打を許してランナーを背負ったが、要所を締める投球が続いた。バックがアウトを奪うたびにグラブを叩いて喜び、ピンチを脱した際は雄たけびを上げて感情を爆発させた。

七回表、2本の安打を浴び、二死2、3塁のピンチを迎えると、自身の暴投で1点を献上。これが決勝点になった。

神村打線は、チーム初安打が7回裏と創成館の投手陣を打ち崩せず。1点が遠かった。

ピンチを脱し、雄叫びを上げる早瀬投手

早瀬投手は「県大会の時の投球では通用しないと思っていた。甲子園に入ってから状態が良くなり、ボールに圧がかけられたり、変化球が低めに投げられるようになった」と言い、手ごたえを感じていたものの、「(暴投した)あの1球で負けたので、悔いが残る」と唇をかんだ。

「初回から飛ばしたが、相手打線が粘り強かった。厳しい戦いだったからこそ、自分が抑えたいと思っていた」と話した。春夏通じ、計3度経験した甲子園を「自分の力以上のものが発揮でき、自分が変われる場所。成長させてもらえた」と聖地のマウンドを振り返った。

地元、兵庫県丹波市から応援に駆けつけたり、声援を送った市民には、「『甲子園に応援に行く』と言ってくれていて、すごく応援してくれる友達や仲間、丹波市の方々に勇気や感動を与えられるようなピッチングを心がけていた。たくさん応援に来てもらえたので、帰ってからしっかり感謝の気持ちを伝えたい」と感謝していた。

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