木工クラフトずらり テーマは「ゆったり」 22都道府県から69点

2025.09.17
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佳作を受賞した大森さんと、作品「ぴころん」=兵庫県丹波市柏原町田路で

木工クラフトの全国公募展「第37回丹波の森ウッドクラフト展」(同展実行委員会主催)一般の部の受賞作が発表され、丹波年輪の里のクラフト館指導員の大森恵さん(56)=兵庫県丹波市氷上町谷村=の作品が佳作に選ばれた。テーマ「ゆったり」にちなんだかわいらしい丸形の転がりおもちゃを制作し、審査員から「テーマを代表するような作品だ」と高評価を受けた。同公募展の全応募作69点が丹波年輪の里(同市柏原町田路)木の館で21日まで展示されている。

大森さんはネコ、ブタをモチーフとした直径約8・5㌢の丸形の転がりおもちゃ「ぴころん」を制作。「ゆったり」からイメージする「丸形」にネコ、ブタがふさわしいと考えた。ネコはカヤを、ブタにはシナの木を使用。耳には茶色のウォールナットを用いて色味に変化をつけた。「どんな作品を作ろう」と熟考し、図面に書き出すまでに時間を費やし、制作は短時間で仕上げた。かわいらしく見えるように顔のパーツの配置を工夫したという。

趣味で木工を楽しんでいる夫に誘われ、16年ほど前から出展している。3年前には最高のグランプリに選ばれるなど高い実力を持つ大森さん。今回の受賞を「選んでいただけてありがたい。審査員の心に残る部分があったのかなと思うとうれしい」と顔をほころばせていた。

同公募展には、22都道府県から作品が寄せられた。グランプリには竹澤雄理さん(長崎県長崎市)の「回して学ぶ多機構―手のひらの〝ゆったりメカ〟―」が選ばれた。クランク、ゼネバ、遊星ギアなど、さまざまな機構をモチーフにした、指で持って回転させるおもちゃ。この他、動物をモチーフにした置物やからくりなど、多種多様な作品が並んでいる。

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