JR柏原駅で北向き特急乗客に観光キャンペーンを始めた関係者たち＝兵庫県丹波市柏原町柏原で

兵庫県や京都府北部観光の帰りや日本海カニツアーの行き帰りに立ち寄ってもらおうと、同県丹波市観光協会が、JR柏原駅で観光キャンペーンを始めた。横断幕を掲げ、停車する特急こうのとりの乗客に車窓越しに「立ち寄って」とPRしている。10月いっぱいと来年2、3月の金・土・日曜の午前9―11時台の下りの特急「こうのとり」で実施する。

丹波かいばらふるさとガイドクラブが、同市内の柏原、青垣、春日の観光名所の写真と、英語と中国語で「柏原、丹波市を訪れて」と書いた横断幕を持ち、黒井城甲冑隊が刀を抜くなどし、停車中の電車に乗っている客にアピールしている。今夏、柏原で記録した「41・2度」ののぼりも立てている。

PRの一行に気づいた乗客は、手を振ったり、スマートフォンで撮影したりしていた。

同協会の中野浩明・観光戦略室長は、大阪・関西万博が終われば、インバウンド客が日本海に向かうとみており、道中にある柏原を気に留めてもらい、柏原を入口に、市内に観光客を呼び込もうとキャンペーンを発案した。

駐車場や道路の広さの問題で、バスツアー客を受け入れられない個人商店も多く、バス、タクシー、レンタカーがそろう交通の便が良い柏原駅前から、個人客に市内を周遊してもらおうと考えた。中野室長は、「駅から徒歩5分で観光地があるのが柏原の強み。観光ガイドもある。ここから丹波市観光を楽しんでもらえれば」と話している。